配属先によって大きく異なる業務内容

総合病院の概念が決まってたのは1996年までだが、主要な診療科が多数備えられていて病床も一定数以上ある医療機関を指すのは変わりない。大きな施設であるため、看護師は外来か病棟か、手術室かで担当が割り振られ、外来と病棟も診療科ごとに配置される。

外来勤務の主な仕事は診察補助で、検査や採血、処置といった業務は他の担当部署が請け負っている。そのため、他の部署との連絡業務も欠かせない仕事だ。緊急手術などが必要な場合は、手術室や病棟と連絡を取り合うこともある。

病棟勤務は外来にない24時間体制勤務となり、2交代制もしくは3交代制で日勤と夜勤を繰り返す。
仕事は入院患者の日常生活援助や介助、薬の管理などを基本として、手術室と連絡業務も行う。また、点滴ルートの確保や採血も看護師が行うため、大学病院から転職すると手間取ることもあるだろう。

そしてあまり表舞台に取り上げられないものの、なくてはならないのが、手術室担当の看護師だ。
必要な器具などをセットし、オペ手順を踏まえながら医師に器具を渡して迅速かつ確実な手術が実行されるよう補助するため、手術に関しての深い知識が必要になる。
手術後は、清掃や器具洗浄及び滅菌、薬品や薬剤の確認などを行う。こうした業務を担う看護師は器械出しと呼ばれる。
もっと患者に近い距離で仕事をするのは、外回りと呼ばれる看護師だ。術中の患者の様子をうかがったり、言葉かけしたり、術後に病棟への引継ぎなどが主な仕事になる。

このように、同じ総合病院勤務の看護師であっても、配置場所によって仕事内容には大きな違いが生じている。